目次
はじめに
Omadaでは、ネットワークの規模、導入環境、管理方式、運用要件に応じて、複数のコントローラーソリューションを提供しています。これらのソリューションは、オンプレミスコントローラー、Omadaクラウドベースコントローラー、統合型ゲートウェイの3つに分類されます。いずれも対応するOmadaネットワーク機器を一元管理できますが、コントローラーの設置場所、必要な設備、保守の担当範囲、管理規模、対応機能、料金体系などが異なります。OmadaクラウドベースコントローラーとOmada Fusionシリーズでは、ネットワークと監視システムを一元管理するビデオ管理システム(VMS)機能も利用できます。
この記事では、はじめに利用可能なソリューションを比較し、続いてそれぞれの管理方式を説明します。最後に、ネットワークに最適なOmadaコントローラーを選択するための目安を紹介します。
対象製品
- Omadaコントローラー
1. Omadaコントローラーの種類別比較
以下の表では、利用可能なOmadaコントローラーソリューションについて、導入方法、管理規模、対応機能、料金、推奨される利用環境などを比較しています。
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種類 |
オンプレミスコントローラー(ハイブリッドクラウド) |
Omadaクラウドベースコントローラー |
統合型ゲートウェイ(ハイブリッドクラウド) |
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Omada Hardware Controller |
Omada Software Controller |
Omada Cloud Standard |
Omada Cloud Essentials |
Omada Fusionシリーズ |
ER7212PC |
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料金 |
ハードウェア費用 |
無料 |
デバイスライセンス料金 |
無料 |
ハードウェア費用 |
ハードウェア費用 |
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特長 |
•PCを常時稼働させる必要なし |
•ユーザーが管理する基盤へ柔軟に導入可能 •割り当てたサーバーリソースに応じて拡張可能 |
専門的かつ包括的なネットワーク設定に対応する高度な機能 |
•簡単な設定と操作 |
•PCを常時稼働させる必要なし |
•PCを常時稼働させる必要なし |
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推奨用途 |
•小規模/中規模のローカルネットワーク |
•中規模/大規模のローカルネットワーク |
•中規模/大規模のローカルネットワーク |
•小規模/中規模のローカルネットワーク •監視ネットワーク |
•小規模/中規模のローカルネットワーク •監視ネットワーク |
•小規模のローカルネットワーク •小規模レストラン |
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導入方法 |
ローカルネットワークに接続 |
ローカルサーバーまたはプライベートクラウドに導入 |
ログインして利用 |
ログインして利用 |
ゲートウェイとして使用 |
ゲートウェイとして使用 |
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管理規模 |
•OC200:推奨25台以下 |
無制限*(推奨:10,000台以下) |
無制限 |
無制限 |
•Fusion 2.5G PoE:推奨30台以下 |
•V1:12台以下 |
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ゼロタッチプロビジョニング |
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複数顧客管理用MSPモード |
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VLAN |
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ポート管理 |
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PPSK |
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VPN |
L2TP / PPTP / SSL / OpenVPN / IPSec / WireGuard VPN |
WireGuard VPN |
LightLink / L2TP / PPTP / SSL / OpenVPN / IPSec / WireGuard VPN |
L2TP / PPTP / SSL / OpenVPN / IPSec / WireGuard VPN |
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高速ローミングおよびメッシュ |
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ポート分離 |
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ポータル認証 |
簡易パスワード / バウチャー / フォーム認証 / ローカルユーザー / SMS / RADIUSサーバー / 外部LDAPサーバー / 外部ポータルサーバー |
簡易パスワード / バウチャー / フォーム認証 / 外部ポータルサーバー |
簡易パスワード / バウチャー / フォーム認証 / ローカルユーザー / SMS / RADIUSサーバー / 外部LDAPサーバー / 外部ポータルサーバー |
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ACL |
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ゲートウェイACL |
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IPS/IDS |
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DPI |
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√(基本機能) |
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ネットワーク構成図 |
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トラブルシューティング |
SSH / ネットワークチェック / ターミナル / パケットキャプチャ |
SSH / ネットワークチェック / ターミナル |
SSH / ネットワークチェック / ターミナル / パケットキャプチャ |
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WLAN最適化 |
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√(基本機能) |
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オープンAPI |
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メンテナンス |
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2. 管理方式
上記の比較表では、利用可能なOmadaコントローラーソリューションの概要を示しました。導入方法や運用方法の違いをより理解しやすくするため、このセクションでは、オンプレミスコントローラー(ハイブリッドクラウド)、Omadaクラウドベースコントローラー、統合型ゲートウェイの3つの管理方式について説明します。
2.1 オンプレミスコントローラー(ハイブリッドクラウド)
オンプレミスコントローラーでは、組織が管理する環境内にコントローラーを設置して運用します。専用のOmada Hardware Controllerを使用するか、ユーザーが管理するサーバー、仮想マシン、プライベートデータセンター、プライベートクラウド上でOmada Software Controllerを実行します。管理対象のゲートウェイ、スイッチ、アクセスポイントは、ローカルネットワークまたは通信可能な別のレイヤー3ネットワークを介して、コントローラーと直接通信します。
管理者はコントローラーへローカルからアクセスできます。必要に応じてクラウドアクセスを有効にし、OmadaクラウドポータルまたはOmadaアプリから遠隔管理することもできるため、ハイブリッド型の管理が可能です。クラウドアクセスを使用すると、遠隔地からコントローラーへアクセスし、クラウドポータル上で一元的に確認できますが、コントローラーサービス、設定、ログ、主要な管理機能は、引き続きユーザーが管理するハードウェアまたは基盤上で動作します。
この方式では、コントローラーの設置場所、ネットワークデータ、保存領域、バックアップ、アクセスポリシー、システムの可用性を細かく管理できます。多くのコントローラー型の構成では、インターネット接続が利用できない場合でもローカル管理を継続できます。その一方で、コントローラーの導入、更新、バックアップ、稼働状態、セキュリティ、処理能力の計画は組織側で行う必要があります。Hardware Controllerを使用するとサーバーを構築する手間を軽減できますが、Software Controllerを使用する場合は、組織側で実行環境を用意して保守する必要があります。
一般的な通信経路:管理者 → Hardware ControllerまたはSoftware Controller → 管理対象のネットワーク機器
2.2 クラウドベースコントローラー
Omadaクラウドベースコントローラーでは、コントローラーサービスがOmadaのクラウドプラットフォーム上で提供および管理されます。管理対象の機器はローカルコントローラーに接続するのではなく、インターネットを介してクラウドプラットフォームと安全に通信します。導入先にコントローラー機器、ユーザーが管理するサーバー、仮想マシンを用意する必要はありません。
管理者は、インターネットに接続できる環境であれば、Webポータルまたはモバイルアプリを使用して、ほぼどこからでもネットワークを管理できます。コントローラーの基盤、システム規模の拡張、メンテナンス、セキュリティパッチ、プラットフォームの更新はOmadaが管理するため、現地のIT担当者による導入および運用の負担を軽減できます。コントローラーがクラウド上で動作するため、管理画面へのアクセスにはインターネット接続が必要です。
Omada Cloud StandardとOmada Cloud Essentialsは、この管理方式を採用しています。Cloud Standardは、専門的な運用、大規模環境、MSPによる管理に対応する、より包括的な機能を提供します。一方、Cloud Essentialsは、比較的単純な環境向けの無料で簡易的な管理機能を提供しますが、MSPモードには対応していません。また、どちらのソリューションもネットワーク管理に加えてVMS機能に対応しており、対応するネットワーク機器と監視機器をクラウドプラットフォームから一元管理できます。
一般的な通信経路:管理者 -> Omadaクラウドベースコントローラー -> 管理対象のネットワーク機器および監視機器
2.3 統合型ゲートウェイ(ハイブリッドクラウド)
統合型ゲートウェイは、ゲートウェイ機能とコントローラー機能を1台の機器に統合した製品です。内蔵コントローラーを使用して、拠点内にある対応ネットワーク機器および監視機器を一元管理できるため、別途Hardware Controller、Software Controller、クラウドベースコントローラーを用意する必要はありません。
コントローラーサービスは統合型ゲートウェイ上でローカルに動作します。管理者はネットワークをローカルで管理できるほか、クラウドアクセスを使用した遠隔管理にも対応しています。このため、統合型ゲートウェイではオンプレミス管理とクラウドアクセスの両方を利用できますが、Omadaクラウドベースコントローラーとは異なる方式です。
Omada Fusionゲートウェイは、ゲートウェイ、コントローラー、VMSの各機能を統合し、対応するネットワーク機器と監視機器を1つのプラットフォームから一元管理できます。一部のFusionモデルにはPoEポートも内蔵されているため、対応する給電機器をゲートウェイへ直接接続できます。FusionゲートウェイはクラウドアクセスとSD-WANに対応しています。一方、ER7212PCは、ゲートウェイ、コントローラー、PoEスイッチを1台に統合し、クラウドアクセスにも対応していますが、管理できる機器の規模が小さく、SD-WANおよびVMSには対応していません。
一般的な通信経路:管理者 → コントローラー内蔵の統合型ゲートウェイ → 管理対象のネットワーク機器および監視機器
注意:クラウドアクセスとクラウドベースコントローラーは異なる仕組みです。Omada Fusionシリーズを含むオンプレミスコントローラーと統合型ゲートウェイはクラウドアクセスに対応していますが、コントローラーサービス自体はユーザー側の機器または基盤上で動作します。Omada Cloud StandardまたはOmada Cloud Essentialsでは、コントローラーサービス自体がOmadaのクラウド上で動作します。
3. 最適なOmadaコントローラーの選び方
3つの管理方式を理解したうえで、必要となるローカル管理の範囲、利用可能なIT基盤、管理規模、複数拠点または複数顧客を管理する必要性、必要な機能、導入の複雑さ、予算を基準に、具体的なソリューションを選択してください。
3.1 Omada Cloud Standard
ローカルにコントローラー基盤を用意することなく、中規模または大規模な環境、地理的に分散した環境、複数顧客の環境を包括的にクラウド管理する必要がある場合は、Omada Cloud Standardを選択してください。MSPモードと統合VMS機能に対応しているため、対応するネットワーク機器および監視機器を一元管理する必要がある企業やサービスプロバイダーに適しています。導入計画には、デバイスライセンス料金と、管理に必要な安定したインターネット接続を含める必要があります。
3.2 Omada Cloud Essentials
基本的な機能のみを必要とする環境で、無料かつ簡単に使用できるクラウド型の一元管理ソリューションが必要な場合は、Omada Cloud Essentialsを選択してください。高度な機能やMSPモードよりも、設定の簡単さを重視する、小規模または比較的単純なネットワークおよび監視環境に適しています。統合VMS機能には対応していますが、MSPモードには対応していません。
3.3 Omada Software Controller
独自のサーバー、仮想マシン、プライベートクラウド上でコントローラーを運用し、コントローラーの実行環境を自社で管理したい場合は、Omada Software Controllerを選択してください。導入規模に応じてホスト側のリソースを設計できるため、中規模および大規模ネットワーク、複数拠点の環境、MSPモードを使用して複数顧客のネットワークを管理するサービスプロバイダーに適しています。組織側で、ホストシステム、コントローラーの稼働状態、アップグレード、バックアップ、セキュリティを管理する必要があります。
3.4 Omada Hardware Controller
別のサーバーへコントローラーソフトウェアをインストールしたり、PCを常時稼働させたりすることなく、専用ですぐに使用できるオンプレミスコントローラーを導入したい場合は、Omada Hardware Controllerを選択してください。ローカル管理、インターネット接続がない状態での管理、簡単な導入を重視する組織に適しています。管理対象機器の推奨台数と、今後のネットワーク拡張を考慮して、適切なコントローラーモデルを選択してください。
3.5 Omada Fusionシリーズ
ゲートウェイと内蔵コントローラーをOmadaネットワークの中心に配置する、オールインワンのソリューションが必要な場合は、Omada Fusionゲートウェイを選択してください。Fusionゲートウェイでは、ライセンス料金不要のクラウド管理、簡単な導入、一元管理、分散した拠点を接続および管理するためのSD-WANを利用できます。内蔵コントローラーはER7212PCよりも多くの機器を管理できるため、より大きなネットワーク規模や高い性能を必要とする中小企業に適しています。Fusion Proモデルにはビデオ管理システム(VMS)も統合されており、ネットワークと監視システムを一元管理できます。各Fusionゲートウェイは、同じローカルシステム内の機器のみを管理し、複数拠点を1つのシステムとして管理する機能には対応していません。ただし、Omadaクラウドプラットフォームを使用すれば、複数のFusionゲートウェイシステムへ一元的にアクセスして管理できます。
3.6 ER7212PC
ゲートウェイ、コントローラー、PoEスイッチを統合した3-in-1ギガビットVPNゲートウェイによって、機器構成を簡素化できる小規模な環境では、ER7212PCを選択してください。クラウドアクセスによる一元的なクラウド管理に対応していますが、コントローラーの管理規模はFusionシリーズよりも大幅に小さくなります。管理台数について、ER7212PC V2はスイッチとEAPを合計22台まで管理できます。また、自身を含めて合計2台のゲートウェイを管理できるため、追加でもう1台のOmadaゲートウェイを導入し、小規模な2拠点構成を構築できます。ER7212PCはSD-WANおよびビデオ管理システム(VMS)には対応していないため、必要な機能と管理台数がこの範囲内に収まるネットワークに適しています。
まとめ
Omadaでは、異なる運用要件に対応する3種類のコントローラーソリューションを提供しています。オンプレミスコントローラーでは、ユーザーが管理する環境にコントローラーを設置し、必要に応じてクラウドアクセスを利用できます。Omadaクラウドベースコントローラーでは、ローカルのコントローラー基盤が不要になり、プラットフォームの保守はOmadaが行います。統合型ゲートウェイでは、コントローラーとゲートウェイの機能を統合することで、現地での導入を簡素化しながら、ローカル管理とクラウドアクセスの両方を利用できます。
すべてのネットワークに最適な単一のソリューションはありません。利用可能な機能を比較し、管理方式を理解したうえで、必要な管理規模、管理範囲、保守方法、予算に合ったソリューションを選択することで、導入環境に最適なOmadaコントローラーを選択できます。
各機能や設定方法の詳細については、サポートホームにアクセスし、お使いの製品のマニュアルをダウンロードまたは確認してください。
Q&A
Q1:使用している機器をOmadaコントローラーに導入して管理できるか確認するにはどうすればよいですか?
A1:以下の互換性リストをご確認ください。互換性リスト | Omada Network Support
Q2:Omadaコントローラーに機器を追加するにはどうすればよいですか?
A2:Omada CentralでOmada機器を検出する方法、Omada EAPをOmadaコントローラーに導入する方法、またはオンプレミスコントローラーのゼロタッチプロビジョニングを使用して機器を遠隔導入する方法をご確認ください。